カーボンニュートラルニュース vol.32
(2025.06.19)
鹿児島県、官民でGX 推進
アミノ酸含む飼料与え肉牛の肥育期間短縮し
温室効果ガスを削減

畜産業は牛の排出するメタンガスの温室効果ガスの排出量が多く、その排出量をいかに削減していくかが課題となっている。「肉牛に味の素製の飼料用アミノ酸を与えると、肥育期間が1カ月ほど短くなり、温室効果ガスの排出削減につながる」というもの。年内にはその結果が出てくるとのこと。コンソーシアムではこの実証実験を2年間つづけ、飼料用アミノ酸を本格的に導入するとしている。そして、温室効果ガスの削減量に応じてカーボンクレジット化し、利益を畜産事業者に還元するという。県は「今回の取り組みは温室効果ガスの削減だけでなく、肥育期間の短縮によって飼料代、人件費もカットできるなどさまざまな効果がある」と期待する。
このように温室効果ガスの排出削減と経済成長の両立を目指すGXの取り組みが今、全国の自治体と金融機関を中心に各地で展開されている。鹿児島銀行もそのひとつで、森林由来のカーボンクレジットを普及させる連携協定を地元自治体と結んだり、脱炭素に積極的に取り組み地元企業を金融支援したりと、カーボンニュートラルの推進をすすめている。