カーボンニュートラルニュース vol.42
(2025.07.28)
北海道初の
大規模商用水素ステーションがオープン
大型モビリティのほか
水素を活用する集客交流施設にも供給

エア・ウォーター㈱が4月、札幌市が整備をすすめる「水素モデル街区」(中央区大通東5・6丁目)に北海道初となる大規模商用水素ステーション「エア・ウォーター水素ステーション札幌大通東」をオープンした。 この水素ステーションの最大の特徴は、大型商用車両にも対応可能な水素充填設備を2系統備え、定期メンテンナスなどがあっても〝止まらないステーション〟として機能できることだ。
供給される水素はエア・ウォーターの苫小牧水素工場などで生産する。隣接する化学品メーカーが電解ソーダを製造する際に発生した副生水素を精製・分析・圧縮することでつくり出す。
現在、道内には乗用車タイプのFCVしか走行していないが、市が2030年をめどに新公共交通システムとして導入をすすめているふたつの車両をつないだ連節タイプのFCバスをはじめ、近隣学校への循環FCバス(マイクロバス)やFCトラック、タクシーなど商用車両での需要も見込まれており、その水素供給拠点としての役割が期待されている。さらに、28年度に水素モデル街区に開業予定の「(仮称)ラピス創成」への水素供給も実施していくとしている。エア・ウォーターの事業担当者は「この『水素ステーション札幌大通東』は水素モデル街区の象徴的な存在になる」と話している。