カーボンニュートラルニュース vol.95

(2026.09.03)


徳島県とトヨタ、水素エンジハイブリッド仕様
ハイエースの実運用実証を開始
ホテルの送迎用車両として使用し実用性検証、
地産水素を活用

コロンブス2608
実証が行われる水素エンジンハイブリッド仕様ハイエース。車両背後は瀬戸内海・鳴門海峡と大鳴門橋

 徳島県はカーボンニュートラルへの取り組みの一環として、トヨタ自動車が開発した「水素エンジン ハイブリッド車」の社会実装に向けた国内初の実証実験。実験は今年の7月から12月まで。この水素エンジンハイブリッド車は、従来のハイブリッド車と異なり、走行中にほとんどCO2を排出しない。

 使う車両はハイエースをベースとした「トヨタ 水素エンジン ハイエース(ハイブリッドシステム)」。動力源としては水素エンジンに「バッテリー+モーターを組み合わせた「ハイブリッド」。ハイブリッドとすることで、水素エンジンの航続距離を延ばす「レンジエクステンダー」として機能するとしている。

 トヨタが水素エンジンハイブリッド車を初めて公開したのは2024年11月、そのときの水素エンジンの最大出力は120㌗、モーターの最大出力は132㌗、航続距離250㌔㍍で、助手席の位置に一部の機器が搭載されるなど「開発初期・暫定仕様」を思わせる状態だったが、この車両では市販のハイエースとほぼ同等の居住性が確保されているなど、水素ハイブリッド車の開発が順調に進展していることを印象付けている。

 なお、車両の燃料である水素は、化学メーカーである東亜合成㈱の工場(徳島市)で副生される水素を利用し、隣接地や自社運営している水素ステーションで供給している。

 なお、この実証実験では、㈱エイチオーエスが運営するアオアヲ ナルト リゾート(鳴門市)、大塚ホールディングス㈱のグループ会社である大塚リッジ㈱が運営するホテルリッジ(鳴門市)、鳴門レジャーランド㈱が運営するモアナコースト(鳴門市)、以上3カ所の鳴門市内の宿泊施設、徳島県内などで複数の宿泊施設を運営する海月館グループ、地元の国立大学である徳島大学および四国大学の産学が実証パートナーとして参画し、徳島空港や鉄道各駅と参画パートナーの各宿泊施設を結ぶ送迎用として使用する。利用者からは「『ガソリンエンジン車の乗り心地と変わらない。違和感がない』との意見が多い」(県担当者)と好評だ。

徳島県は燃料電池自動車(FCV)普及や水素エネルギーの取り組みをこれまでも幅広く展開してきた。その第2フェーズとしてこの大規模な実証実験となったようだ。はたして徳島県は水素エネルギー先進県を目指す。

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実証出発式の様子

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水素エンジンハイブリッド仕様ハイエースの車内